IoT/AI
音響診断AI化支援
コンサルティング
概要
生産設備・機器等の異常診断は、その設備・機器の振動や温度、電流データ等で診断するとともに、熟練者が音を聴いたり、聴診棒などを用いて、正常か異常かを判断しています。また、コンクリート構造物の点検業務においてはハンマーの打音等、完成品検査においては篏合音(はめ合わせ時に発生する音)等を聴覚で確認して合否判定するなど、様々な場面で“音”の変化を捉えた診断、点検、検査が実施されています。
一方、その判断は、人によってバラツキが生じたり、熟練者の長年の経験に基づく、「異音“いつもと違う音”を聴き分けるスキル」に依存するなどの課題があります。
この音響診断AI化コンサルティング(以下、本コンサルティング)は、音(音響)データを収録して、その音響特徴量を分析、可視化することで、人の聴覚に依存しない、異音検知や設備予兆保全、検査業務の省人化等を可能にするサービスです。
<サービス紹介動画(YouTube)>
本コンサルティングは、以下の2つのサービスで構成されています。
①音響分析レポートサービス
②音響AI導入サービス
サービス内容
①音響分析レポートサービス
生産設備・機器や構造物の点検、完成品検査等で発生する音響データを収録して、その音響特徴量を分析、可視化し、異音検知や設備予兆保全、完成品検査の省人化等のAIによる自動化が可能か否かを判断するとともにAI化に向けての課題を抽出してレポートするサービスです。
■STEP1:音響データの収録・蓄積
事前に、現在の点検・検査方法や保全時の知見等をヒアリングした上で、ユーザー側においてICレコーダー等で対象設備・機器等の音響を5分程度収録し、専用のクラウド・サーバーに音響データをアップロード(蓄積)します。
※ICレコーダー等:ICレコーダーの他、スマートフォン、外付けマイク、専用収録機材等
※音響データのアップロード容量(上限):100GBまで
■STEP2:AI化の可能性&課題の抽出
収録した音響データのクレンジング後、その音響データに対して「ANIMO Cloud - Wave Analyzer」で音響特徴パラメータを抽出し、対象装置、設備の音響特徴を可視化・数値化して、点検・検査業務のAIによる自動化(音響AI導入)の実現可能性を検証します。また、音響AI導入(常時遠隔監視等)に向けた今後の検討課題とともに実運用を想定した実証実験(PoC)をご提案します。
【音響分析レポートの内容(例)】
・分析結果:「波形」、「スペクトログラム」、「各音響特徴量」等
・音響AI導入の実現可能性
・今後の検討課題
・実運用を想定した実証実験(PoC)の提案 など
■コンサルティング費用
1件につき44万円(税込)~
※ただし、取組み事例として、解析結果のニュースリリース等にご協力いただける場合は、
先着10件限定で11万円(税込)でご提供します。
② 音響AI導入サービス
STEP2(AI化の可能性&課題の抽出)の結果を踏まえ、対象設備の音響データを一定期間収録し、音響情報の加工、詳細分析を行い、正常/異常の診断モデルを構築します。さらに、異音検知や設備予兆保全、完成品検査の省人化等のための音響AI診断モデルの開発および精度向上の調整を行い、生産設備等へのAI実装を実現します。
■STEP3:PoC(実証実験)による検証
2週間程度の音響データを収録して加工(クレンジング、ラベリング)し、詳細分析(同期切り出し、イベント抽出、時系列分析)して、音響AI診断モデルを試行的に開発するとともに、音響AI化の本番システム導入に向けた実現可能性や適正なマイクやその設置方法等の技術的な検証や常時監視等の実運用環境における監視状況の検証を実施します。また、その結果を踏まえて、本番システム導入に向けたご提案を実施します。
■STEP4:音響AI化の本格導入
音響AI診断モデルを開発し、熟練者の知見等を踏まえて診断モデルの精度向上を図った上で、本番システムの実装、各種セットアップ、現地説明会等、導入に必要な対応を実施します。
■コンサルティング費用
●PoC(実証実験)による検証 :210万円(税込)~
●音響AI化の本格導入 :本番システム導入費用は別途見積り
ランニング費用:数万円/月(税込)~
主な適用例と効果
●生産設備・機器の稼働監視
品質維持・⽣産ロスの防⽌、設備の最適化、状態基準保全に
【例】 生産設備の稼働音の遠隔監視:メンテナンス前後や中⻑期データを収集し、特徴量の変化をモニタリング
効果① 聴感点検の判断基準がなく、点検者によってバラツキがあったが、定量評価や定点観測の傾向遠隔監視が可能となった
効果② 熟練者の「いつもと違う」感覚を可視化し、「聴覚」と⾳響情報を可視化した「視覚」で社内教育に活用することが可能となった
●構造物の点検
点検結果、構造物の状態を可視化・数値化、将来的にわたる保全のベースに
【例】 構造物の打音点検を音響証跡として管理
効果① 目視点検(写真撮影)の画像証跡に稼働⾳、打⾳などの聴感点検を⾳響証跡として記録することで、点検品質の高度化を実現
効果② 蓄積したデータ分析による聴感点検の定量化に寄与
●完成品検査
個⼈の感性に依存しない検査、証跡管理、検査工程の省⼈化
【例】 コネクタ篏合音による篏合不良の検知
効果① 作業者の触感(嵌合時の感触)による判断は握力疲労により終盤で判断ミスが生じたり、
聴覚による判断には作業者のバラツキがあったが、音響AI導入による定量評価判
パンフレット
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