米国における溶接用アンチスパッタ剤のPL判例(021120)

内容紹介本件は産業機械ではなく、溶接時に溶接部周辺に溶融金属小片が飛び散り、固着する、いわゆる「スパッタ(spatter)」を抑制するための「アンチスパッタ剤」により健康被害を受けたとする産業用化学品によるPL訴訟例です。本件はメーカーが提供した化学品の性状や安全にかかわる情報開示である「MSDS(製品安全データシート)」の不備が追及された例として注目されます。取扱説明書や販売パンフレットの記述が「明示の保証(Express warranty)」を追及されることはよくありますが、MSDSも同様であることをこの判例は示しています。