米国マクドナルド肥満PL訴訟(060421)
この「肥満訴訟」は、一見馬鹿げた訴訟、”Frivolous Suit”に見えますが、実は「個人の自己責任」と「企業を含む社会の責任」との線引きという問題を提起しています。個人の自己責任を問うには、個人が正しい判断ができる正確な情報が提供されていなければなりません。判断材料もきちんと提供せずに「勝手に食べ過ぎた本人が悪い」とばかり責められないからです。「マクドナルド社からの情報提供は充分であったか?」となると、結構まじめなPL問題になります。日本の裁判所なら門前払いが必至の事案ですが、米国連邦地裁は、この点について真っ向から吟味しています。