乾燥剤による欧州輸入規制(090420)

欧州で日本製の電機製品が税関でストップされ、港、空港、国境で通関できないという緊急事態が発生しました。原因は電気製品本体ではなく、防湿、防カビ、防虫用に製品と共に同封された乾燥剤でした。

欧州では、乾燥剤に含まれている化学物質(DMF)による人身傷害が多発し、EC委員会は、EU加盟各国に対し、2009年5月1日時点でDMF含有の全ての製品の販売禁止と流通市場や家庭からの回収を命じたのです。対象は電気製品ばかりではありません。家具、玩具、衣類、自動車など、消費者が接触する可能性のある全ての消費者用製品に及びます。そこで本号では次のような事項についてまとめ、「速報版」的なPL情報としてお届けします。本号が会員企業の皆様のリスクマネジメントにお役に立てば幸いです。

Ⅰ.欧州におけるDMF規制までの軌跡
1.欧州におけるDMF被害
2.DMFに係わるPL訴訟
3.EUのDMF規制と、欧州各国のDMF規制
Ⅱ.DMFの製品安全データシート(MSDS)
1.DMFの名称と物理的特性
2.DMFの有害性情報
Ⅲ.日本におけるDMF規制と、輸出企業の採るべき対応
1.日本におけるDMF規制
2.欧州向け輸出企業の採るべき対応